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エネルギー吸収型落石防護柵

ARCフェンス

アークフェンス®
ARC FENCE
国土交通省新技術情報提供システム
(NETIS)登録番号
CB-020004-VE ※掲載期間終了
■対応対策
  • 落石対策
■適用範囲
対応落石エネルギー:〜61kJ/~106kJ/~223kJ/~316kJ/~504kJ/~1002kJ
ARCフェンス
[NETIS 平成29年度 評価促進技術]

圧倒的な採用実績を誇る
エネルギー吸収型落石防護柵
アークフェンス®は、主に斜面に設置して道路や民家を落石から守る落石防護柵です。落石エネルギー61kJ/ 106kJ/ 223kJ/ 316kJ/ 504kJ/ 1002kJに対応する6タイプを用意しており、削孔からフェンス設置まで全て人力での施工が可能なため、斜面上での落石対策で経済性を発揮します。
1. 斜面設置型の防護柵
2. 落石エネルギー1002kJまで対応
3. 斜面上での落石対策で経済性を発揮
4. 全国各地での豊富な採用実績

特長

  1. NETIS 評価促進技術に選定
  2. 支柱間​隔を調整し、様々な地形に配置可能
  3. 軽量・シンプルな構造で設置が容易
  4. 環境への負荷が少ない
  5. 落石捕捉後の復旧作業が容易

NETIS 評価促進技術に選定
アークフェンス®は、国土交通省が優れた新技術の活用促進を図るために選定した、平成29年度推奨技術等において、公共工事等に関する技術水準等を高めることが見込める技術として、「評価促進技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))」に選定されています。
 
国土交通省による報道発表資料はこちら
新たに推奨技術等9技術を選定~「公共工事等における新技術活用システム(NETIS)」の取り組み~

別紙1_平成29年度 推奨技術等一覧
 

支柱間​隔を調整し、様々な地形に配置可能
支柱間隔を5.0mから10.0mまで、1.0mずつ変えることができるため、地形に応じた配置計画が可能です。木々を避けて設置できるため、伐採を最小限に抑えられるほか、起伏のある現場や、法枠斜面等にも適用することができます。
また、金網を落石衝突面の下部から斜面に沿ってL型に追加配置することで、金網と地山の隙間をさらになくし、落石が金網の下部から抜け落ちるのを防止することもできます。(オプション対応)


木々を避けて配置することで、伐採を最小限に抑えます。


起伏のある斜面でも地形に合わせて配置し、地山との隙間を生じにくくします。


金網を地山に沿ってL型に追加設置し、落石の抜け落ちを防ぎます。(オプション対応)
 

軽量・シンプルな構造で設置が容易
シンプルな構造であり、部材が軽量なので、容易に設置・撤去を行うことができます。また、比較的小規模なアンカー構造のため、削岩機を用いた削孔が可能です。最大1002kJの落石エネルギーに対応しながら人力運搬・人力施工が可能なため、短工期・低コストで施工を行うことができます。
 


部材が軽量なため、人力施工が可能です。
 

環境への負荷が少ない
アンカーで地山に係留させる構造のため、大掛かりな基礎が不要です。立木の伐採や地山の掘削、廃土の発生を最小限に抑えることができ、環境への負荷を低減します。また、主にネット部材で構成されているため透過性に優れ、周囲の景観に調和します。


支柱と金網に着色することで、周囲の景観に、よりなじませることもできます。
 

落石捕捉後の復旧作業が容易
シンプルな構造のため、落石を捕捉した後の復旧作業が容易です。落石捕捉後は各部材の点検を行い、損傷が見られた部材は補修します。リングパネルは、スパン毎ではなく、損傷したリングを1個単位で取り換えることが可能で、補修期間と費用を大幅に削減できます。

構造

アークフェンス®は、落石エネルギー61kJ以下から最大1002kJまでのエネルギーレンジに対応する、6つのタイプをラインアップしており、各タイプは、対応可能な落石エネルギーのほか、柵高や部材構成・規格が異なります。
 
下記の表は左右にスクロール出来ます
タイプ 対応落石エネルギー 柵高 支柱規格 金網規格 リングパネル規格
ARC50 61kJ 2.0m, 3.0m Φ89.1 t=3.2 φ4.0 50×50
ARC100 106kJ 2.0m, 3.0m Φ114.3 t=4.5 φ4.0 50×50
ARC200 223kJ 3.0m Φ114.3 t=4.5 φ5.0 50×50
ARC300 316kJ 3.0m, 3.5m Φ114.3 t=4.5 φ4.0 50×50 φ350 素線径3.2mm 5巻
ARC500 504kJ 3.0m, 3.5m, 4.0m Φ114.3 t=6.0 φ4.0 50×50 φ350 素線径3.2mm 10巻
ARC1000 1002kJ 3.5m, 4.0m, 4.5m Φ114.3 t=6.0 φ4.0 50×50 φ350 素線径3.2mm 10巻
※支柱間隔は各タイプ5.0m~10.0mまで1.0m単位で変更できます。
 

ARC50
ARC50は、支柱、金網、ワイヤロープ、緩衝装置で構成されています。支柱下方部に配置した緩衝装置で支柱内のロープを緊張させ、支柱を自立させる構造になっています。ロープおよび緩衝装置の点数を減らすことで、施工性向上とコスト縮減を実現しました。小規模な落石対策では、ARC50を用いることでより経済的に対策することができます。
 
正面図




支柱下部拡大図



ARC100/ ARC200
ARC100/ ARC200は、支柱、金網、ワイヤロープ、緩衝装置で構成されています。基礎はアンカー構造であり、いずれも自穿孔アンカーを用います。金網の変形および緩衝装置とワイヤロープの摩擦により、効率良く落石エネルギーを吸収します。各部材が軽量で、シンプルな構造であるため、施工や維持管理において経済性を発揮します。
 
  正面図




側面図



ARC300/ ARC500
ARC300/ ARC500は、支柱、リングパネル、金網、ワイヤロープ、緩衝装置で構成されています。基礎はアンカー構造であり、いずれも自穿孔アンカーを用います。リングパネル、金網の変形および緩衝装置とワイヤロープの摩擦により、効率良く落石エネルギーを吸収します。エネルギー吸収性能に優れたリングパネルを阻止面に用いることで、より大きな落石エネルギーへの対応が可能です。また、各部材が軽量かつシンプルな構造であるため、316kJ/504kJの落石エネルギーに対応しながら人力での施工が可能です。
 
  正面図




側面図


 

ARC1000
ARC1000は、支柱、リングパネル、金網、ワイヤロープ、緩衝装置で構成されています。基礎はアンカー構造であり、いずれも自穿孔アンカーを用います。他のタイプとは異なり、支柱基礎にはベースプレートを用いておりボルトで接続しています。また、各所に配置された緩衝装置の種類も変更されています。使用部材が異なりますが、各部材が軽量かつシンプルな構造であるため、1002kJの落石エネルギーに対応しながら人力での施工が可能です。
 
  正面図




側面図


 
エネルギー吸収機構
アークフェンス®は、各所に緩衝装置がバランス良く配置されており、構造物全体で効率良く落石エネルギーを吸収します。
  • 1.金網が変形し、落石エネルギーを吸収します。
  • 2.ワイヤロープに張力が発生します。
  • 3.ワイヤロープの張力がスリップ張力に達すると、緩衝装置内のワイヤロープが滑り出します。緩衝装置とワイヤロープの摩擦により、エネルギーを吸収します。
  • 4.落石の停止




  
ARC50~500用緩衝装置             ARC1000用緩衝装置

 
落石エネルギーに応じたタイプ選定表
捕捉対象となる落石の径・重量および落下高さより、最適なタイプをご検討いただけます。
※色の付いている項目は、それぞれのタイプの適用範囲を示します。
ARC50ARC100ARC200 ARC300ARC500ARC1000
単位:kJ
下記の表は左右にスクロール出来ます
落石径(m) 0.70m 0.80m 0.90m 1.00m 1.15m 1.40m 1.50m
落石重量(kN) 4.7kN 7.0kN 9.9kN 13.6kN 20.7kN 37.4kN 45.9kN
落石高(m) 5.0m 17 25 35 49 74 134 164
10.0m 33 50 71 97 148 267 329
15.0m 50 75 106 146 222 401 493
20.0m 67 100 142 195 296 534 657
25.0m 83 125 177 243 370 668 821
30.0m 100 150 213 292 444 801 986
35.0m 117 174 248 341 518 935 1150
40.0m 134 199 284 389 592 1068 1314
※表は右記の条件による  斜面勾配θ=45°等価摩擦係数μ=0.35
 

実験

実物供試体に重錘を衝突させ、アークフェンス®の落石捕捉性能を確認しました。また実験結果から、各条件における落石捕捉時の金網とリングパネルの設計最大変形量を設定しました。
 
タイプ 柵高 支柱間隔 設計最大変形量
ARC50 2.0m, 3.0m 共通 5.0m~10.0m 4.5m~6.5m
ARC100 2.0m, 3.0m 共通 5.0m~10.0m 4.0m~5.5m
ARC200 3.0m 5.0m~10.0m 4.5m~6.0m
ARC300 3.0m 5.0m~10.0m 5.5m~7.0m
ARC500 3.0m 5.0m~10.0m 6.0m~7.5m
ARC1000 3.5m 5.0m~10.0m 8.5m~10.5m


実物供試体による衝撃載荷実験

 
落石に対する性能照査実験 
実験対象 ARC50
実験方法 実物供試体に対する重錘自由落下実験
時期・場所

2018年

新潟県

柵高・延長

2.0m

15m(3スパン, 支柱4本)

重錘形状・材質

多面体

鋼製殻+コンクリート

重錘密度・重量

2.6t/m3

193kg

落下高さ 32.7m
衝突速度 25.3m/s
載荷エネルギー 61kJ
実物供試体による衝撃載荷実験を行い、道路土工構造物技術基準で規定されている要求性能2を満たしていることが確認されています。
【金沢大学 理工研究域地球社会基盤学系 構造工学研究室 桝谷浩教授監修】
実験は、落石対策便覧(2017年12月改訂版 / 公益社団法人日本道路協会)の、実験による性能検証の条件に適合しています。
別途「実験報告書」および「性能評価シート」にまとめています。
ご入用の方は、お問合せフォーム からご請求ください。
 
その他製品における落石対策便覧に適合した実験動画は こちらをご覧ください。

 
落石に対する性能照査実験 
実験対象 ARC100
実験方法 実物供試体に対する重錘自由落下実験
時期・場所

2017年

新潟県

柵高・延長

2.0m

15m(3スパン, 支柱4本)

重錘形状・材質

多面体

鋼製殻+コンクリート

重錘密度・重量

3.0t/m3

340kg

落下高さ 32.0m
衝突速度 25.0m/s
載荷エネルギー 106kJ
実物供試体による衝撃載荷実験を行い、道路土工構造物技術基準で規定されている要求性能2を満たしていることが確認されています。
【金沢大学 理工研究域地球社会基盤学系 構造工学研究室 桝谷浩教授監修】
実験は、落石対策便覧(2017年12月改訂版 / 公益社団法人日本道路協会)の、実験による性能検証の条件に適合しています。
別途「実験報告書」および「性能評価シート」にまとめています。
ご入用の方は、お問合せフォーム からご請求ください。
 
その他製品における落石対策便覧に適合した実験動画は こちらをご覧ください。

 
落石に対する性能照査実験 
実験対象 ARC200
実験方法 実物供試体に対する重錘自由落下実験
時期・場所

2018年

新潟県

柵高・延長

3.0m

15m(3スパン, 支柱4本)

重錘形状・材質

多面体

鋼製殻+コンクリート

重錘密度・重量

2.3t/m3

697kg

落下高さ 32.7m
衝突速度 25.3m/s
載荷エネルギー 223kJ
実物供試体による衝撃載荷実験を行い、道路土工構造物技術基準で規定されている要求性能2を満たしていることが確認されています。
【金沢大学 理工研究域地球社会基盤学系 構造工学研究室 桝谷浩教授監修】
実験は、落石対策便覧(2017年12月改訂版 / 公益社団法人日本道路協会)の、実験による性能検証の条件に適合しています。
別途「実験報告書」および「性能評価シート」にまとめています。
ご入用の方は、お問合せフォーム からご請求ください。
 
その他製品における落石対策便覧に適合した実験動画は こちらをご覧ください。

 
落石に対する性能照査実験 
実験対象 ARC300
実験方法 実物供試体に対する重錘自由落下実験
時期・場所

2022年

新潟県

柵高・延長

3.0m

15m(3スパン, 支柱4本)

重錘形状・材質

多面体

鋼製殻+コンクリート

重錘密度・重量

2.4t/m3

1,008kg

落下高さ 32.0m
衝突速度 25.1m/s
載荷エネルギー 316kJ
実物供試体による衝撃載荷実験を行い、道路土工構造物技術基準で規定されている要求性能2を満たしていることが確認されています。
【金沢大学 理工研究域地球社会基盤学系 構造工学研究室 桝谷浩教授監修】
実験は、落石対策便覧(2017年12月改訂版 / 公益社団法人日本道路協会)の、実験による性能検証の条件に適合しています。
別途「実験報告書」および「性能評価シート」にまとめています。
ご入用の方は、お問合せフォーム からご請求ください。
 
その他製品における落石対策便覧に適合した実験動画は こちらをご覧ください。

 
落石に対する性能照査実験 
実験対象 ARC500
実験方法 実物供試体に対する重錘自由落下実験
時期・場所

2023年

新潟県

柵高・延長

3.0m

15m(3スパン, 支柱4本)

重錘形状・材質

多面体

鋼製殻+コンクリート

重錘密度・重量

2.6t/m3

1,513kg

落下高さ 34.0m
衝突速度 25.8m/s
載荷エネルギー 504kJ
実物供試体による衝撃載荷実験を行い、道路土工構造物技術基準で規定されている要求性能2を満たしていることが確認されています。
【金沢大学 理工研究域地球社会基盤学系 構造工学研究室 桝谷浩教授監修】
実験は、落石対策便覧(2017年12月改訂版 / 公益社団法人日本道路協会)の、実験による性能検証の条件に適合しています。
別途「実験報告書」および「性能評価シート」にまとめています。
ご入用の方は、お問合せフォーム からご請求ください。
 
その他製品における落石対策便覧に適合した実験動画は こちらをご覧ください。

 
落石に対する性能照査実験 
実験対象 ARC1000
実験方法 実物供試体に対する重錘自由落下実験
時期・場所

2023年

新潟県

柵高・延長

3.5m

15m(3スパン, 支柱4本)

重錘形状・材質

多面体

鋼製殻+コンクリート

重錘密度・重量

2.6t/m3

3,155kg

落下高さ 32.4m
衝突速度 25.2m/s
載荷エネルギー 1002kJ
実物供試体による衝撃載荷実験を行い、道路土工構造物技術基準で規定されている要求性能2を満たしていることが確認されています。
【金沢大学 理工研究域地球社会基盤学系 構造工学研究室 桝谷浩教授監修】
実験は、落石対策便覧(2017年12月改訂版 / 公益社団法人日本道路協会)の、実験による性能検証の条件に適合しています。
別途「実験報告書」および「性能評価シート」にまとめています。
ご入用の方は、お問合せフォーム からご請求ください。
 
その他製品における落石対策便覧に適合した実験動画は こちらをご覧ください。

施工

1. アンカー削孔
1. アンカー削孔
各アンカーの打設位置に、削岩機を用いて所定の角度で削孔し、アンカー体を挿入します。
2. グラウト注入
2. グラウト注入
グラウトを所定の配合で練り混ぜ、孔内に注入します。グラウトの強度が設計値を満足するまで養生します。
3. アンカー確認試験
3. アンカー確認試験
アンカーの確認試験を行い、設計耐力を満足しているか確認します。
4. 支柱建込み
4. 支柱建込み
支柱内にワイヤロープを通し、支柱を建て込みます。ワイヤロープを緊張させ、支柱を自立させます。
5. ワイヤロープ設置①
5. ワイヤロープ設置①
支柱頭部と基部から、端部と山側に控えロープを設置します。ロープを緊張させてアンカー位置で定着します。
6. ワイヤロープ設置②
6. ワイヤロープ設置②
各支柱間には水平ロープと斜めロープを設置します。上部の水平ロープに柵高保持材を取り付けます。

※ARC50/ARC300/ARC500/ARC1000の場合、斜めロープは使用しません。
7. 金網設置
7. 金網設置
支柱谷側に金網を設置します。金網は結合コイルでワイヤロープと結合します。

※ARC300/ARC500/ARC1000の場合、支柱谷側にリングパネルをシャックルでワイヤロープと接続します。その後、金網は支柱とパネルの間に広げ、結合コイルでワイヤロープと結合します。
8. 完成
8. 完成

災害抑止例




推定落石エネルギー120kJの落石をしっかりと捕捉し、容易に復旧することができました。
 
時期 2003年
場所 秋芳洞入口(山口県美祢市)
状況 落石の捕捉
対応 変形した山側控え支柱パイプの交換、ワイヤロープの引き直し



推定落石エネルギー70kJと41kJの2つの落石を、異なるスパンで捕捉しました。復旧の際、部材の交換はありませんでした。
 
時期 2016年
場所 岐阜県
状況 落石の捕捉
対応 ワイヤロープの引き直し                 
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